「うちの子、覚えたと思ってもすぐ忘れる…」「何度も同じことを教えている気がする」
中学受験を目指すご家庭で、こんな悩みを感じたことはありませんか?
今回は、科学的な勉強法をわが家でどう活用したか、その“実践編”を紹介します。
前回の記事では、『科学的根拠に基づく 最高の勉強法』を参考に、「アクティブリコール」や「分散学習」といった記憶に残る学習法をご紹介しました。
今回はその続編として、わが家で実践してみた勉強法を、以下の3つの切り口でご紹介します。
- 記憶が定着しやすい復習のタイミング
- 思い出す力を引き出すメモの取り方
- 子どものやる気を後押しする心理的アプローチ
1. いつ復習するのが一番効果的?科学的に正しいタイミングとは
有名な「エビングハウスの忘却曲線」によれば、人は学習後1日で約半分の情報を忘れてしまうと言われています。
本書で紹介されていた理想的な復習スケジュールは以下の通りです:
- 1回目の学習:初回
- 2回目の復習:1日後
- 3回目の復習:7日後
- 4回目の復習:16日後
- 5回目の復習:35日後
このように、最初は間隔を短く、徐々に広げていくのがポイントです。
我が家では、親がクイズ形式で口頭出題する方法を取り入れています。何度もタイミングを変えて同じ問題を出すことで、自然に記憶が強化され、「あ、前より覚えてる!」という子どもの実感にもつながっています。
2. ノートを“書き写す”だけではNG?記憶に残るメモの取り方
通常のメモ取りは板書の写しなどですが、本書で紹介されていたのは、「何も見ずに記憶を頼りに書く」という方法。
これは記録ではなく、「思い出す」ことが目的のメモです。自分の記憶を引っ張り出して言葉にすることで、プロダクション効果(記憶が強化される効果)が生まれます。
わが家では、3COINSの電子メモパッドを活用中。もともと星野リゾートで便利そうだと感じていたのですが、お手頃価格で見つけて思わず購入しました。
ホワイトボードのように、親子でやり取りしながらディスカッション形式で活用できるのが特に便利です。
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3. 「やる気が出ない…」を解決する心理学的アプローチ
いくら効果的な方法でも、やる気が出なければ始まりません。ここで注目したいのが、心理学の概念「自己効力感(self-efficacy)」です。
「自分はできる」という感覚を育てることで、子どもは困難なことにも粘り強く取り組めるようになります。
自己効力感を高めるための具体的なアプローチは以下の通りです:
- 達成可能な小さな目標を設定し成功体験を積む
- 進捗や達成を見える化する(チェックリストなど)
- 言葉で励ます(「あなたならできる」)
- 他者の成功を見せる(兄弟や友達の成功体験)
わが家では、「英語を10分読む」「ドリルを1つやる」「英語アプリを1セッションやる」を毎日のミニ目標として設定し、できたらカレンダーに色を変えたシールを貼るという方法で見える化しています。色で種類を分けられることで達成感も高まり、モチベーションアップにもつながっていて、最近では自分から取り組む姿勢が見られるようになってきました。
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また、自己関連づけ効果も有効です。「学んでいることが自分に関係ある」と感じたとき、集中力や記憶力がぐっと高まることが分かっています。
「この勉強は将来の〇〇に役立つよ」と声かけするだけでも、モチベーションが変わってきます。イーロン・マスクも「学びと自分の未来をつなげること」が大切だと語っていたそうです。
🔍 今回のポイントまとめ
- 記憶は時間とともに薄れる。復習は「間隔を広げる」スケジュールで。
- 思い出すメモで、記憶力UP+集中力も向上。
- 小さな成功体験と声かけが、やる気を育てる鍵。
📘 前編はこちら:
👉 『科学的根拠に基づく 最高の勉強法』を中学受験にどう活かす?親子でできる家庭学習術 基礎編
今後も、家庭での学びに役立つヒントをブログで発信していきます。お子さんとの学習にぜひお役立てください。
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